この時期ムカデに咬まれた患者さんをよく見かけます。ムカデは肉食で視力が弱い代わりに、触覚を使って動く獲物に瞬時に対応します。 ムカデに咬まれると激痛とともにズキズキとした痛み、腫れ、痒みなどの炎症をおこします。発熱やめまい、吐き気などの全身症状がでることもあります。通常痛みは数時間程度で引きますが、痒みは2日後以降も続くことがあります。ムカデの毒はタンパク質が関係しているため42℃以上の熱に弱いという性質があります。刺された直後は冷やすのではなく、やけどに気を付けて42℃~43℃程度のお湯を15分ほどかけると効果的です。また、沢山の足で周辺の皮膚に細かい傷をつけるので、抗ヒスタミン軟膏やステロイド軟膏を指の第一関節の長さ分出して広範囲に塗ってください。ムカデ対策として、まずはムカデの餌となるゴキブリ対策を行う事が大切です。網戸の破損、通気口、住宅のひび割れなど侵入経路をふさぎ風通しを良くするように心がけましょう。